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ロボアドバイザーにAI新機能続々、SBI証券は相場予測型「AI投資コース」楽天証券は診断機能を強化

SBIラップ「AI投資コース」年率0.66%、楽天証券「かんたん積立診断」——市場規模5兆円超え予測の陰で問われる実力

山本 浩二|2026.09.09|7|更新: 2026.09.09

SBI証券がFOLIOと共同開発したAIが相場予測に基づき配分を毎月変更する「AI投資コース」(年率0.66%)を提供、楽天証券は2024年10月開始の定量診断型新機能「かんたん積立診断」を投入。ロボアド市場は2025年度に5兆円超と予測される。

Key Points

Business Impact

証券会社は診断型の無料ロボアドから有料の投資一任型AIサービスへ収益源を移しつつあり、資産運用業への参入・提携を検討する企業は手数料体系(年率0.66%等)とAIの差別化ロジックを比較検討する必要がある。

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国内証券各社でロボアドバイザーへのAI機能追加が相次いでいる。単に質問への回答から投資信託を提案する簡易診断型から、AIが相場の上昇・下落を予測して配分を自動で変更する投資一任型へと軸足が移りつつあり、その中核を担うのがSBI証券と楽天証券だ。背景には、長らく続いた「9つの質問に答えてコースを選ぶ」だけの簡易診断型ロボアドでは差別化が難しくなり、各社が手数料を得られる一任運用型サービスへ収益源をシフトしようとしている事情がある。

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市場の急変時にも適応!AIで相場を先読みするロボアドバイザー「FOLIO ROBO PRO」に新機能『臨時リバランス』を導入!
出典: プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES

SBI証券、AIが毎月配分を変える「AI投資コース」

SBI証券が提供する「SBIラップ AI投資コース」は、AIを活用した運用商品の開発実績を持つFOLIOと共同開発したサービスだ。ザイ・オンラインによれば、最低投資額は1万円(1000円単位)、サービス利用料は年率0.66%(税込)で、他社ロボアドで一般的なリスク許容度別のコース選択は不要という点が特徴だ。相場に合わせてAIが毎月ダイナミックに投資配分を変更し、8種類のSBIラップ専用投信を通じて米国上場ETFへ分散投資する仕組みになっている。ポイントプログラムも用意され、年率0.2%が還元される。加えて2023年12月末には新たに「ROBOPRO for SBI証券」も登場し、AIによる相場上昇・下落予測に基づく配分変更機能を提供している。SBIラップと同じAIエンジンを用いる「FOLIO ROBO PRO」は、金融庁公表の2022年末時点データでコース別パフォーマンスの過去3年累積リターン1位を獲得した実績がある。従来型のリスク許容度固定モデルと異なり、相場局面ごとに配分比率を機動的に変える設計は、長期積立を前提とする従来のロボアドとは思想が異なる点も注目される。

FOLIO ROBO PROの「臨時リバランス」、相場急変への対応力

FOLIOは2020年11月19日、ロボアド「FOLIO ROBO PRO」に新機能「臨時リバランス」を導入したと発表した(PR TIMES)。通常の定期リバランスに加え、市場が急変した局面でもAIが相場を先読みし、機動的に資産配分を調整する仕組みで、コロナショック後の急激な相場変動を教訓に開発された。当時は多くのロボアドが月次や四半期ごとの定期リバランスしか持たず、急落局面での対応の遅れが課題視されていた。この技術が現在のSBIラップAI投資コースにも受け継がれている点は、AIエンジンの継続的な改良が証券会社をまたいで波及している好例といえる。

楽天証券、積立診断とリバランス提案を強化

楽天証券は2024年10月18日、投信積立向けの新ロボアドバイザー「かんたん積立診断」の提供を開始した(PR TIMES)。現在の積立設定を分析し、運用益を示す「稼ぐ力」、値下がりへの耐性を示す「耐える力」、値動きの幅を抑える「安定力」の3指標で診断し、改善につながる「プラスワン銘柄」を提案する。既存のスマホ専用「らくらく投資」は9つの質問から5タイプのコースを選ぶ簡易型にとどまるのに対し、新機能はより定量的な診断に踏み込んだ点が異なる。SMBC日興証券の「楽ラップ」も、保有投信のポートフォリオと理想形との乖離を具体的な購入額まで示すリバランス提案機能を備え、口座未開設でも一部機能を利用できる。各社が診断ロジックの透明性を高めることで、利用者が「なぜこの銘柄が提案されたか」を理解しやすくする流れも共通している。

市場規模5兆円超えと、次世代ロボアドの模索

矢野経済研究所の2024年7月調査によれば、預かり資産残高ベースで2025年度のロボアド市場規模は5兆円を超えると予測されている(日経クロストレンド)。同記事では、日経平均株価が過去最大の下落幅を更新するなど相場変動が激しかった2024年度(24年度、25年3月末まで)について、5年以上の運用実績を持つ主要4商品のリターンを比較しており、投資一任型ロボアド間の実績差が可視化されつつある。一方、新興企業も参入している。ロボアド黎明期から国内初のロボアド会社「お金のデザイン」でCTO・CIOを務めた人物が手がける「ProPort」は、住宅・教育・老後といった目的ごとに異なる時間軸のゴールに合わせて運用方針を自動再計算する「ロボアド2.0」を掲げる(FUNDINNO)。従来型が単一のリスク許容度で全資産を運用しがちだった構造的課題への対応を狙うもので、AIによる市場下落局面でのリスク抑制機能も組み込むという。証券会社発の大型サービスと、目的特化型を掲げる新興サービスの双方が、次のロボアド像を模索している段階にある。市場規模の拡大とともに、手数料体系やAIの予測精度をどう検証するかが、今後の各社の差別化ポイントになりそうだ。

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最終検証2026.09.09
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